| うんちくの6.スパルタざます! | |
| あっ、キルアがオレのパン取った! | |
| へっへーん、早いもん勝ちだぜ〜! | |
| ・・・うーん、なぜ私たちは4人一緒に食事をしているんだろう。 | |
| 気にすんなよ。これはこういうコーナーなんだから。 | |
| そうか。まあ、そうだな。ところでそちらのパスタを一口食べてみてもいいか? | |
| ああ、いいぜ。んじゃ、そっちのもくれよな? | |
| ・・・うーん、なんでクラピカとレオリオがあんなに仲良しなんだろう。 | |
| 気にすんなよ。これはこういうコーナーなんだから。・・・隙ありゴン!ケーキも頂きっ! | |
| あーっ、もう、ずるいよキルアー! | |
| オレはスパルタ教育で育ってきたの。食事は略奪上等! | |
| そうなの? | |
| ああ。かの有名なスパルタでは、狡猾さを養う目的で、食事は大人用に用意されたものや畑のものを盗んでこなければならないという教育法を取っていたそうだ。 | |
| そりゃすげぇな。 | |
| ギリシャ随一の強国、スパルタの冷酷無比な教育を、ゾルディック家でも取り入れているんだぜ。 | |
| だからキルアは強いんだね! | |
| そゆこと。 | |
| んじゃ、キルアの肉いただきっ! | |
| そうはいかないぜっ! | |
| あのな、もうちょっと静かに食えよな。・・・ってオイ、俺のケーキも取ったな?キルア。 | |
| おっさんにケーキは似合わないんだよ〜。 | |
| ・・・いつの間にか私のケーキもなくなっている・・・。 | |
| ねえねえ、クラピカ。スパルタってさぁ、ほかにどんな教育してたの? | |
| ん?ああ。では私が知っている限り教えてやろう。まず、スパルタで生まれた赤ちゃんは、長老たちの審査を受け、ひ弱そうなものは全てタユゲスト山に捨てられる。 | |
| へー。捨てられちゃうんだ。 | |
| そして捨てられなかった赤ちゃんは、7歳まで母親が育てるが、その後は共同生活をさせられる。頭髪をそられ、裸足で歩かされ、読み書きを習ったり裸体で各種競技の訓練を受けるのだよ。眠るのは草の上だ。 | |
| うわ、キツー。 | |
| むろん、少年だけではなく、少女も同様に競争、相撲、円盤投げ、槍投げなどを習う。祭では裸体で踊らされることもあったようだ。 | |
| 若い娘が、裸で踊るのかよ?! | |
| でもそれってムキムキの女だろ? | |
| まあな。嫌がるものは当然酷い体罰を受けることになるので、如何なる状況でもスパルタの少女たちは毅然とした態度を取っていたのだ。 | |
| なんだかかっこいいね。 | |
| そぉかぁ? | |
| そして結婚も略奪を基本とする。強い子供を産めそうな女性を、男性が奪い合うのだ。こうして一生を自分の鍛錬の為に費やすのが、スパルタ人の人生なのだよ。と、まぁこんなところだ。 | |
| へー。キルアもそういう風に育ってきたんだね! | |
| あ、ま、まあな・・・。日常的に毒食わされたりしてるし。 | |
| キルアもムキムキで強い女性を略奪して結婚するんだね? | |
| いや、それはちょっと・・・イヤかも。 | |
| でもキルアが結婚したらオレ寂しいから、キルアは結婚しちゃいやだよ。 | |
| おいおい、何年先のコトだと思ってるんだよ、ゴン。 | |
| そうそう、年齢的にはこの俺の方が先だろうが?ま、俺が結婚しても、寂しがるなよぉ?ゴン! | |
| レオリオが結婚しても、別に寂しくないよ、オレ。 | |
| ガーン・・・ | |
| てゆうかおっさん、結婚できるの?いろんな意味で。 | |
| ちょっとそれどういう意味だキルア。俺はモテモテなんだぜ? | |
| 全然人気無いじゃん。 | |
| ソレを言うなよぉ。俺は最終回までには絶対に結婚してやるんだ! | |
| どうかなぁ。無理じゃないの。相手がいなきゃ結婚なんてできねーじゃん。 | |
| 相手ならさぁ・・・ | |
| レオリオ。その前にまず、医者になれよ。 | |
| そうだよ。がんばってね!レオリオ! | |
| トホホ。じゃあせめて景気付けにクラピカ。 | |
| なんだ。 | |
| 裸で踊ってくれ。 | |
| 貴様、ふざけるのもいい加減にしろ! | |
| ポイント:古代のオリンピックが全裸で行われていたのは、スパルタ人の影響であるという説もあるのだよ。 | |