うんちくの8.蜘蛛の秘密
クラピカー。クラピカー。あれー、いないなぁ。
どうしたゴン。
あ、ねぇキルア、クラピカ知らない?
クラピカ?いや、見てないぜ。
そっかぁ。またいろいろ教えてもらおうと思ったんだけど。
よぉ、ゴンにキルア。どうした?
あぁ、おっさん。クラピカ知らない?ゴンがあいつにうんちく聞きたいんだってさ。
ガーッ、!おっさんじゃねえ〜! っと、クラピカか。俺は知らないぜ。
そっかー。じゃあ、あとで教えてもらうから、いいや。
おっ。おい、ゴン。ここになんか本が置いてあるぜ。「面白い雑学」だってさ〜。
うわ〜、面白そう!
ってオイ、まんまじゃねぇか。んでどうするゴン、読んでみるのか?
うん。読まれて困るような本じゃないと思うし、大丈夫、だよね。じゃ、ちょっとだけ借りるね、クラピカ。えーと・・・あれ?あっれー?
どうした。
うん。なんかね、ここんとこ、セロテープで張ってあって読めないようになってるんだよ。
へー。へそくりでもしまってあったりして〜。
へそくりか。そう言われると俺は気になるんだよ。キルア、ちょっと隙間からそーっと開いてみろ。
そんな、ダメだよ〜。俺、他の部分読むからいいよ。
まぁ、いいからちょっと貸してみなって。じゃ、ちょっとだけー。
どうだ。なんかあったか。
いや、別に何もないみたい。こういうときは・・・っと。シャキーン!
キルア? ちょっと、爪伸ばして何するつもり?!
何って、決まってるだろ?こうするのさっ! と、ほら、封印が切れたぜ。さてと、開いてみるか・・・
あーあ。俺知らないよー?
なんだよ?なにもないじゃん。とすると、何か重要なことでもメモしてあるとか?
メモはないみたいだな。
ねぇ、何が書いてあったの?
ああ。本の内容か。なになに。「蜘蛛の赤ちゃんは、兄弟と餌の取り合いをしないように、空に向かって糸を吐き、風に乗って遠くへ移動します。蜘蛛の糸はねばねばしていますが、蜘蛛自身がこの糸にからまない理由は、足から油がにじみ出ているからです。、足の油をふき取ってから巣に戻すと、自分の巣にかかってしまうのです。」
なぁーんだ・・・。そんだけかよ。つまんねーの。・・・いや、ちょっとは面白かったかな?クラピカの意外な一面つーの?ひとりでテープ張ってるとこ想像すると、ちょっと笑えるかもね。
クラピカって、よっぽど蜘蛛が嫌いなんだね・・・。蜘蛛って文字を見ても目が赤くなるのかなぁ。
続き読むぞ。「蜘蛛の糸はとても丈夫でゴムのように良く伸びます」
それってさー・・・バンジーガムじゃん?
ヒソカも一応、蜘蛛のメンバーだからな。まだあるぜ。「すばしっこくて敏感な獲物を捕らえるために、蜘蛛の糸は細く透き通っていて、弾力性に富んでいます。」
それってさー・・・マチの念糸じゃん?
「そして、網に掛かった獲物に向かって次々に糸を投げかけ、ぐるぐる巻きにします。」
ぐるぐる巻き・・・
それってさー・・・チェーンジェイル・・・
蜘蛛を捕らえるには蜘蛛の技、ってか?クラピカの奴が聞いたら怒るぞ。
・・・へぇ、昔は蜘蛛の糸で手袋や靴下を編んで、王様や女王様に贈ったこともあるのか。
蜘蛛の糸で編み物なんて、昔のハンターってすごいんだねー。
ああん?それってハンターがやったのかよ?
じゃあよ、今度、バンジーガムとマチの糸使って、マフラーでも編んでみるか?
そんでソレ、皇帝に献上するのか?なあ?それ面白そうじゃん?
皇帝?キルア、皇帝に知り合いがいるの?
ああ、いるぜ。ほら、必殺技が「エンペラーターイムッ」っつー奴がさぁ。
クラピカ?!
そうそう、クラピ
私がどうした?
げっ・・・なんでもないです・・・
どうした。気になるじゃないか。
あっ、ねえ、クラピカ何処に行ってたの?オレねぇ、またクラピカにいろいろ聞こうと思ってたんだけど、いなかったんだ。そんでね、そんでね、雑学の本があったから、ちょっと借りたんだ。勝手に借りてゴメンね。そんでねぇ、えっと、なんだっけー?
そ、そうか・・・なんだかよくはわからないが、その本は貸してあげるよ、ゴン。
ううん、オレ、クラピカに直接聞くのがいいな♪
・・・そうなのか?
うん!オレ、クラピカとお話したいんだモン。
やーい、ゴンの甘えんぼー!
あーっ、ひっどいよキルア!もうー!
へっへーん。甘えんぼー!
また喧嘩か。しょうがねーな。おい、ゴン、キルア。今日はその辺のもの壊すんじゃねーぞ!・・・ところでクラピカ、お前何処に行ってたんだ?
ああ。うんちくの本を買ってきたんだ。最近、いろいろとゴンに聞かれるからな。
さいですか。
ポイント:蜘蛛・・・必ず根絶やしにしてやる!

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